「…っこんの、小悪魔が!
とりあえず、進路指導室に入れ!!」


先程とは比べ物にならないくらい、赤くなってしまった顔を隠すように、村井に背を向け、進路指導室に引っ張り入れる。



「わあ、先生。積極的!」


なんて、言う村井の言葉はこの際無視だ。



全く、こんな10歳も下の、少女に振り回されるとは。


「…絶対、卒業まで好きだなんて言わねえ。」




「え、杉山先生、なんて?」


「いいから、黙って、入室しろ!」




…気持ちは言葉にはしないけれど、やっぱり態度に出さないという、言葉だけ。

訂正しよう。


そう、俺がこいつを振り回してやると、心に決めた。


end