君が私を思い出せなくても。












ただ、イケメンがあんなテンションで話してきたら他の人なら、
きっと対処に困っただろうなー。


なんで私はこんなにも冷静なんだろう。





「本当に嬉しいです。
ありがとうございます」





不思議に思いつつもそうお礼を言った。



「まだ話を聞いただけで俺は何もしてないよ。それで早速なんだけど、

好きな人を落とす、
恋の魔法を教えてあげる」






恋の魔法…



「またいきなりですね…
なんですか、それ?」


「単純なことだよ?
相手をドキドキさせるんだ」


「ドキドキ、ですか?」


「そう、ドキドキ。
どんなドキドキでもいいんだよ」







ど、どういうことなんだ…




1人で悩んでいると、
スッと耳元でこう囁いた。




「説明してあげるっ」





先輩のその行動も
ドキドキしちゃうんですけど…





じっと見つめ返すと、
ニコッと笑い、説明し始めた。