君が私を思い出せなくても。











そして、作戦会議が始まった。

とは言っても、記憶の取り戻し方について先輩が話してくれた。




「まず、記憶を取り戻す方法って、
やっぱり同じ事を起こすのが可能性は高いとは思うけど危険だ。
でも、君を忘れてしまうということは
それほど強い想い入れがあったからだってこともわかるから思い出すほどのキーとなる品物を使うとか色々方法はある」


「なるほど…」


「そこに至るまでに、まずは距離を縮める必要がある。今は相手からすれば君は、出会ったばかりの女の子にすぎない。
だからもう1つの方法、それが、

もう一度君を好きになることだ」





先輩、私泣きそうなんですけど…

そう視線を送ると、私の気持ちがわかったのか、肩に手を置いてきた。



「泣くんじゃないぞー!
これは君自身のこれからの行動にかかってるんだ!
それにチャンスはまだまだこれからだぞ!どんな形であれ、君と水野くんは近づくチャンスがある限り、可能性はあるんだー!」


「先輩…さすがです。もう感動です」





こんなに真剣に相談に乗ってくれて
協力までしてくれるなんてね…