そう一人芝居を心の中でしていたつもりが、顔に出ていたのか、
周りを歩く人にじろじろ見られて恥ずかしかった。
でも、河川敷に行こうと考えた瞬間、
柊ちゃんに会える気がした。
なぜだろう。
あの場所にいる気がする。
少し速めに歩き、
そしてだんだん足の回転は速くなった。
どんな柊ちゃんでもいい。
もう一度会いたい。
そう思いながら
河川敷の横を走っていると
まだお昼時なので、小さな子どもたちの
私たちがサッカーをしていたグランドで遊んでいる姿が見えた。
そして河川敷へ降りる階段につき、
下を見下ろすと、私の通う高校の制服を着た男の子がいた。
やっぱり、柊ちゃんだ。

