ただ重く、低く、それだけを。 それだけ言うとあたしの背中を押して、 『行ってらっしゃい』と笑っていってくれた。 舞台のライトは隙間から目に入ってきて、 緊張で心臓の音が増すけど この音はそれだけじゃないよね。 (この関係のままは、嫌) 一度目をつぶって、 ゆっくりと開ける。 なんだかそこは観客席が見えなくて、 あたしと長井の2人だけに見えてしまった。 長井に集中したからなのだろうか。