ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

「そうだなぁ。でも食べるにしても、学校の食堂はもう空いていないし……」

なら朝まで我慢するか?

「俺が作ってやろうか?」

「お前が?料理出来るのか?」

「それなりにな、ここに来る前は一人暮らしだったし」

アレスは、そう言いキッチンの方へと向かう。

「ソフィアは、料理とかしないのか?」

「いや…、前に作ってみたのだが…」

あれは、食べ物ではなかったな…。

「どうやら私は、料理の腕は皆無のようだ」

「そうか?料理なんて誰でもすぐ出来るぞ」

「簡単に出来るなら、私もやっているさ」

私は、溜め息をついて椅子に座る。

「まさか、天才のソフィアでもできない事があるなんてな」

「私だって全てが天才ってわけではないさ」

周りから天才何て呼ばれているが、私にだって苦手なことくらいあるさ。

例えば、料理とか虫が嫌いとかな。

「何が食べたい?」

「肉はやめてくれ、出来れば野菜が多めのでお願いしたい」

「肉嫌いなのか?」

「いや、嫌いってわけではないが、食べれないんだ」

「食べれない?」

「昔から肉の料理とか食べると、気持ち悪くなってさ、だから今まで野菜とか入ったものばかり食べてきた」

アレルギーかもしれないと、医者に見てもらったことがあるが、アレルギーではなかった。