ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

「ソフィアは、この学校の前で捨てられていたのよ。いつ誰に捨てられたのか、それは分からない」

「じゃぁ、何で魔人族ってことを知ったんだ?」

「前に一度だけ、魔人化したことがあるのよ」

「え……」

前に一度だけ?

「その時、貴方も居たわよ」

「お、俺も?!」

そんな記憶…、俺の中にはないぞ。

「覚えてないのも無理もないわ、だって貴方……」

テトは、大きくあくびをする。

「一度死んでるんだから」

「……えっ?」

テトの言葉に、俺の体は固まった。