ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

「か、体が?!」

「悪魔の目(ディアーブルアイ)」

私の体の自由は、完全にサルワに奪われた。

「ソフィア!」

「テト、私から離れろ!」

「貴方を残して行けるわけないわ!」

「いいから、言うことを聞け!」

サルワは、更に私に黒の魔法をかける。

「黒影の鎖(シャドウチェイン)」

黒い鎖が私の体に巻き付く。

「しまっ!」

私は、そのまま勢いよく引っ張られる。

「きゃぁ!」

「ソフィア!」

私は、サルワの目の前で転がる。

「さて、君のロゼを頂こう」

「くっ!」

サルワを睨みつけた時―――。

「水流(ウォーター)!」

サルワの背中を水流が激突する。

「ちっ!」

私の体に巻き付く鎖が消える。

「ソフィア!」

「ミッシェル?!」

ミッシェルが私の元に駆けつける。

「何故こんな所にいる!早く逃げろ!」

「ソフィアを置いて行けないわ」