ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

「正直君以外のロゼにはあまり興味がないのだが、ロゼは多いほうがいい」

「そのロゼを何に使う気だ?」

男は、私を見る。

「君には、関係のないことだ」

男が合図を出すと、小龍たちは私に向かってくる。

「どうするのソフィア?!」

「そんなの決まってる!」

私は、手を天にかざす。

「夜空に浮かぶあまねく星々よ、その輝きを一つの力と変え、数多の流星を降らせよ」

夜空に流星が流れ始める。

「流星の雨(メテオレイン)!!」

流星の雨が、小龍たちに降り注ぐ。

「こいつらを、倒すさ!」

男は、その光景に拍手する。

「おお!まさか上級魔法の天体魔法も使えるのか、ますます君のロゼが欲しくなったよ」

男は、被っていたフードをおろす。

「私は、サルワ。君のロゼ…、頂こう!」

サルワは、私に手をかざす。

「闇の波動(ダークウェーブ)!」

「黒魔法?!」

闇の波動が、私に向かってくる。

「反射(リフレクション)!」

私は、防御魔法を唱え、闇の波動を跳ね返す。

「ほぉ、反射も使えるのか…。だが、惜しかったな」

サルワは、眼帯を外すと、その瞳をカット見開き、私の動きを捉える。