ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

【アレス】

学校から出た俺は、学校から近い病院へと向かっていた。

理由は、ある人に会うため。

本来なら、夜に学校の外を外出するのは禁止されているが、俺は魔法探偵っていうこともあり、理事長から外出の許可を貰っている。

だから、夜は自由に外へと外出できる。

病院の中へと入り、階段を登る。

四階まで登り、ある部屋の前で止まり、部屋をノックする。

「どうぞ」

中で女性の声が聞こえる。

「失礼します」

俺は、部屋の中へと入る。

「あら、いらっしゃいアレス」

「こんばんは、母様」

ある人と言うのは、俺の母様のことだ。

母様は、読んでいた本を隣の机の上に置く。

「来てもいいの?夜は外出禁止なんでしょう?」

「大丈夫だよ。俺は、許可貰ってるから」

そう言い、近くの椅子に座る。

「具合はどう?」

「大丈夫よ。何も変化はないわ」

俺の母様は、三日前に黒の魔法教団に襲われた。

襲われたのは、屋敷へと帰る途中だった。

何人かのフードをかぶった奴らに襲われ、ロゼを抜かれた。

それから母様は、魔法を使えていない。