ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

「…お前、知ってんだな。俺がその禁断の図書室の鍵を持っていること」

「さぁどうかしらね、私はただソフィアがその禁断の図書室に入りたがっているってことを、言いたかっただけよ」

「それで、その禁断の図書室の鍵を持っていることをソフィアに知らせれば、ソフィアはその話に食いついてくる」

ソフィアもきっと、今以上の力を欲しがっているはずだ、だけど俺が禁断の図書室に入るのと、ソフィアが入りたがっている理由とでは大きな差がある。

「私は、話しても構わないけど、どうする貴方から話す?」

「そんなのは、今はどうでもいい。誘うか誘わないかは俺が判断する」

この使い魔、他の使い魔達とは少し違う気がする、何かが違うんだ。

「精々頑張ることね」

テトは、ソフィアの言った方向に走り去ってしまった。

「あいつ、いつからソフィアの近くに居るんだ?」

俺とソフィアが一緒に遊んでいた頃には、あいつの姿は無かった。

「てことは、俺があの屋敷を出たあと」