ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

「勘違いしないでよ。私とアフィアは無関係よ」

「そ、そうだよな…」

テトは、首輪に触れるとある本を俺に渡す。

「この本には、ロゼの魔力を放出する方法が書いてある」

「そ、そんなことが出来るのか?!」

「もしもの事を考えて探していたのよ」

テトは、俺達の前に出る。

「貴方が詠唱を始めれば、魔人ソフィアも詠唱を始めるはずよ」

「だけど、ソフィアにはどうやって近づく!」

「だから、私はこの姿になったのよ」

テトは、俺たちに微笑みソフィアのところにゆっくりと歩いていく。

「アレス、ソフィアが隙を見せたら、貴方はソフィアに抱きつきなさい」

「わ、分かった!」

苦しむソフィアは、いたるところに魔法をぶつけていた。

まるで、体に走る痛みをぶつけるように。

「ソフィア…」

テトがソフィアの名前を呼んだ時、ソフィアはテトに襲いかかった。

「ソフィア、大丈夫よ…」

テトがそう言った時、テトの目の前でソフィアの腕は止まった。

ソフィアは、苦しみながらもテトの顔を見て呟いた。

「お母様……」

ソフィアは、腕を下ろして目を細めた。

「今よアレス!」

「あぁ!」

俺は、テトの横を通り過ぎソフィアを抱きしめた。

「ソフィア!」

「ああああ!くっ…は、なせぇぇぇ…!!」

腕の中のソフィアは、俺から離れようともがき始める。

だけど、俺は更に抱きしめる力を強めた。

「人間の分際で…!!この…、私に触れるなど!!!」

「落ち着けソフィア!!」

俺の声は、ソフィアに届くはずだ!

必ず届く!!

「しっかりしろよソフィア!!!」

「――!」

その時、ソフィアは動きを止めた。