ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

「ヴェルト・マギーアを強制的に発動出来るようにしておいたのだ」

「何だって!」

「これで、私の創造する世界ができ――」

サルワの横を氷の剣(グラースシュベルート)が刺さり、頬からは血が流れる。

「いい加減にしてくださいおじ様…、こんなことしたって、何になるんですか?」

やっぱり、サルワはフィアのおじ様だったのか?!

「黙れフィア!これは私が長年研究してきた結果なのだ!」

サルワは、両手を広げると叫んだ。

「ヴェルト・マギーアさえ発動すれば、この世界は私のものだ!私が世界を支配するのだぁぁぁぁ!」

ロキは、フィアを支えて立ち上がる。

「はぁ…」

フィアは、深く溜め息をついていた。

「今はサルワよりも、ソフィアを止めることを考えるんだ!」

ムニンの言葉で、俺は我に返った。

よく見れば、ソフィアの体全体に魔法陣が広がっていた。

「ソフィアの中にあるロゼが暴走をし始めたんだ!」

「やっぱり、ソフィアの体じゃロゼを収めることが出来なかったんだ…」

ソフィアは、苦しそうに体を捻らせる。

「うわぁ…くっ…うぅ…、ああああああ!!」

俺は、それをじっとは見ていられなかった。

(どうすれば、いいんだ…!)

ソフィアを助けるには…。

「アレス……」

「ソフィア?!」

俺の中でソフィアの声が響いた。

「助けて…、アレス!」

アレスは、俺に助けを求めている。

「諦めるな俺!!」

俺は、バシンと頬を叩く。

「どうしたアレス?」

「ムニン・テト、今ソフィアの声が聞こえたんだ!」

「ソフィアの声が…?」

テトは、少し考えてから目を閉じた。

「アレス、これは最後のチャンスよ」

「え?!何か方法があるのか?!」

「ええ…」

テトは、目をつぶると人間の姿へと変わる。

だが、その姿は見覚えのある姿だった。

「テト、その姿は…」

テトの姿は、ソフィアの母親であるアフィアさんそのものだった。