ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

【アレス】

「うっ……」

剣に貫かれたところが痛む。

(俺は、どうなったんだ…)

近くで魔法のぶつかりあいを感じる。

(ソフィアは…、どうなったんだ…?)

そう思った時…。

「助けて…」

「――!」

ソフィアの声が聞こえた。

「ソフィア?!」

ソフィアの声は聞こえる。

だけど、その声は徐々に消えかけている。

「ソフィア!何処だ?」

まさか、ソフィアの身に何かが!

俺は、ゆっくりと目を開いた。

「あ、アレス?!」

「良かった。目を覚ましたのね!」

ロキに支えられて、俺は起き上がる。

「何が…、あったんだ?」

俺は、剣に貫かれたところに触れる。

「あれ…?」

剣に貫かれた傷は、綺麗に塞がっていた。

(確か…、剣に貫かれて…)

貫かれた証拠は、俺の服に付いてる血だ。

だが、傷は綺麗に塞がっている。

「なんで…」

「それは、魔人の力が働いたんだ」

「ムニン?!」

サルワに体の動きを止められていたムニンが、俺のところにゆっくりと歩いてくる。

「お前は大丈夫なのか?」

「まぁな、それよりお前のその傷の話だ」

「?」

俺は、首をかしげた。

魔人の力が働いたって、どういうことだ?!

「お前には、微かだが魔人の力が混じっているんだ」

「だからあの時、混じったやつと言ったのか?」

「そうだ」

「それはきっと、小さい頃のソフィアが貴方を蘇生させた時に、気付かず貴方の中に魔人の力を入れていたのね」

「そうか…」

「アレスが蘇生された?魔人の力が体に流れている?一体どういう事だよ…」

ロキが分からないのも無理もない。

何も説明してなかったしな。

俺は、ソフィアのことをテトに聞いた。