ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

「君が望む世界が出来るのだ!人間も、魔人族に逆らう者がいない世界だ」

「……」

「もちろん、君が望めば魔人族だって復活する」

「…私ね…」

私は、サルワに手をかざす。

「闇の波動(ダークウェーブ)」

闇の波動がサルワに直撃する。

「私はね、確かに人間を憎んでいるけど、結構今の生活も楽しんでるのよ」

私は、チラッとアレスを見る。

アレスは死んだ。

なら、もう一度死者蘇生をすればいいだけのこと。

「だから、私の望むことはアレスといることだけ、それ以外は望まない。だけど、それを貴方は、壊した……」

私は、翼を広げる宙へと浮く。

「私は、人間よりも貴方が憎い…!」

私は、空に両手を広げる。

「お前は、闇の彼方に消えろ」

「ま、待て!」

私の頭上に大きな黒い塊ができ始める。

「お前が創造した世界は、絶望の世界だ」

黒い塊は、この教会を包み込むほどの大きさになる。

「永遠の闇(エターナルホンセ)!!」

私は、黒い塊をサルワに向けて放った。

「くそぉぉぉ!!」

黒い塊は、サルワの体を包み込もうとした時―――。

「絶対零度(ゼロアブソルート)!!」

黒い塊は、絶対零度によって凍らされた。

(永遠の闇を…)

私は、ある女に目を向けた。

「氷結の魔道士…フィア…」

フィアの後ろには、業火の魔道士のロキがいる。

フィア達は、アレスの所へと近寄る。

「もしかして、貴方ソフィアさんね?!」

フィアが叫ぶ。

「それがなに?」

私は、フィアを冷たく見下ろす。

あと少しでサルワを殺すことが出来たのに…。

「何故止めた!こいつは、アレスを!!」

「貴方におじ様は殺させないわ」

「おじ様だと…?」

サルワは、驚いた表情をして目の前で凍らされた黒い塊を見ていた。

「黙っていてごめんなさい。サルワは、私のおじ様なの」

「そ、そうなのか?!」

「私は、おじ様を止めるために黒の魔法教団を追っていたのよ。だから、貴方におじ様は殺させないわよ」

私は、地面に降り立った。

そして、地面に足を踏み込みフィアの目の前へと行く。

「それがどうした…!」

フィアに顔を近づけ、私はフィアを睨みつける。

「私が殺そうと思ったやつは、必ず殺す。たとえ、アレスの知り合いだろうと、私の邪魔をしたやつは、全員殺す」

「……」

フィアは、何も言わず私の手を掴んだ。

「なら、勝負しましょう」

フィアの掴んでいた部分が氷始めた。

「貴方が私を殺したら、おじ様を殺してもいいわよ。でも、私が勝ったらおじ様は殺さないで」

「お前が私に勝てるわけないだろ」

私は、フィアから離れる。