ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

【魔人ソフィア】

「やっとお目覚めか、魔人族よ…」

私は、サルワに向けて手かざす。

「お前だけは、許さない…」

私は目をカッと見開き、見えない覇気でサルワを後方へと飛ばす。

今の私の力は強い。

だって、あれだけのロゼを注ぎ込まれたのだから。

「魔人を我がものにしようだなんて、そんな事が出来るわけないでしょ」

私は、背中から翼を生やし大きく広げる。

まるで、それは悪魔のような光景だっただろう。

だが、私はこいつを許せない。

こいつは、アレスを殺した。

「私の…アレスを!!」

土煙の中から、私にめがけて闇の波動が放たれる。

しかし、私は簡単にそれを避ける。

「これが、本来の魔人族の力か!」

土煙の中で、金色の瞳が輝く。

「お前まさか……」

土煙が晴れると、サルワの姿がしっかりと見えた。

それは、私と姿は似ている。

だが、それは別物だ。

「お前、悪魔と契約していたのか?」

「あぁ、その通りだ」

サルワの今の姿は、悪魔そのものだ。

頭からは角が生え、手先や足先の爪は鋭く、口からは牙が出て、背中からは悪魔の翼が生えていた。

「だから私と同じくらい強いわけだ。普通の人間なら、これであの世いきよ」

「なら悪魔と契約しておいて正解だったな」

「だけど、貴方の作戦は失敗よ。ヴェルト・マギーアは、完成しなかった」

「それは、どうかな…」

サルワは、意味深げにボソッと呟いた。

「ま、いいわ」

私は、拳を構える。

「貴方には三回以上死んでもらうわよ。アレスの為にもね!!」

私は、地面を思いっきり踏み込み、サルワに向かっていく。