ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

「だけど、この霧の深さじゃ教壇のアジトを探すのには、時間がかかりそうね」

「そうだな…」

ここで立ち止まっている間にもソフィアは――!

「アレス、アレス!」

「!」

ロキの声でハッとして我に返った。

「大丈夫か?」

「あ、あぁ」

「アレスにとって、ソフィアさんは大切な人なのね」

フィアの言葉に、俺の頬は軽く熱を持った。

理由は分からないが。

「ねぇ二人共、私に考えがあるの」

「何かいい案でもあるのか?」

「もちろん」

フィアは、ロキの手をつかむ。

「ふ、フィア?!」

「ロキ、貴方今からこの辺一体を燃やしなさい」

「…え?」

「はぁ?!」

フィアの言葉に俺達は一斉に声を上げた。

「お、お前何考えてんだよ!そんなこと出来るわけないだろ」

「誰も全部燃やせだなんて言ってないわよ、極一部よ」

「極一部つってもな、環境を破壊することになるんだぞ」

「それは安心して、私の友達に草木を元に戻せる子がいるから」

「そ、そんな事が出来るやつがいるのか?!」

そんなことが出来るなら、是非話を聞きたいものだ。

「つーか、それならアレスでもいいだろ」

「これは、業火の魔道士のロキにしか出来ないことよ」

「分かったよ!」

ロキは、渋々目の前に手をかざす。

「業火(ヘルファイア)!」

大きな炎の渦が周りの木々や草を燃やし始める。

すると、周りの霧が晴れ始めた。

「あれ?」

「湿度が高くなってきるのよ。霧は元々水滴のような物だし、気温が上がることによって水蒸気と化し、空気に溶け込むのよ」

「意外と物知りなんですねテトさんは」

「このくらい知っていなくちゃ、ソフィアの使い魔にはなれないわ」

でも、よく思いついたものだ。