ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

【アレス】

「ソフィア!」

ソフィアの元に近寄ろうとする俺だが、サルワが俺に手をかざし、俺は足を止めた。

「それ以上近づいたら駄目だよ」

「くっ…」

サルワがここに来ることは予想外だった。

まさか、ソフィアと俺がここに来ることを分かっていたのか?

だが、ソフィアを連れていかれるわけには行かない。

俺は、サルワに確認したかったことを聞く。

「サルワ、お前はロゼを使ってヴェルト・マギーアを完成させるのか?!」

「そうだ!ヴェルト・マギーアを完成させ、新たな世界を創造するのだ!」

新しい世界の創造だと?!

「何の為にヴェルト・マギーアを使う!そして、何故ソフィアのロゼが必要なんだ!」

俺の言葉に、サルワは目を細める。

「彼女のロゼが、鍵だからだ」

「鍵だと?」

サルワの後ろに扉が現れる。

「彼女の力は、世界を破滅させるほどのものだ。それなら、世界を創造することだって出来るはずだ」

「それは可能性の話だろ!成功しない場合だってある!」

「いや、必ず成功する」

サルワは、拳に力を込める。

「私は、ヴェルト・マギーアを完成させる為だけに、今まで研究を続けてきたのだ。そして、実験の結果…」

俺は、サルワに向かって走り出す。

「ヴェルト・マギーアを完成させる鍵は、魔人族の血と、その力を持っている者でなければいけないのだ」

「炎の玉(ファイアーボール)!」

サルワに向かって炎の玉を放とうとした時、サルワの後ろにある扉が開かれ、強風が俺を押し返した。

「うわぁ!」

俺はそのままゴミの山へと突っ込む。

「さらばだ、魔法探偵アレス」

サルワは、扉の方へと歩いていく。

「待て!サルワ!!」

サルワは、ソフィアを抱き上げる。

「ソフィアは、連れていかせないわよ!」

テトがサルワに飛びかかる。

「ただの使い魔のくせして…」

サルワは、簡単にテトをはじき返す。

「きゃあ!」

「テト!」

サルワは、笑い声をあげながら扉の中へと入る。

「ソフィア!」

「魔法探偵よ、助けたくば忘却の山へ来い」

サルワは、それだけ言い残し扉とともに姿を消した。