ヴェルト・マギーア ソフィアと黒の魔法教団

『もう少しよく考えたら?』

「――!」

突然どこからか声が聞こえた。

(なんだ?今のは…)

「ソフィア?どうかしたの?」

「な、何でもない」

気のせい…なのか?

私達以外の気配は感じられないし。

(ま、いいか)

私は、魔法書を読むのに戻る。

それからして、アレスが私を呼びに部屋へと来た。

そして、私達はサルワの研究所へと向かった。

街から離れた深い森の中に、研究所はあった。

夜のせいか、その研究所は幽霊屋敷にも見えた。

「ここが、サルワの研究所か?」

「あぁ、この地下にロゼに関する情報があるはずだ」

アレスを先頭に、私達は研究所の中に入る。

「暗いな…」

窓から月の光が漏れているが、それでも部屋の奥は真っ暗な空間だった。

「地下への入口はどこにあるんだ?」

「こっちだ」

テトは、軽やかにジャンプすると私の肩の上に座る。

「自分で歩きなよ」

「疲れたの」

「使い魔は呑気でいいな」

使い魔のくせに自由気ままというか、マイペースというか。

いつもの事だから、仕方がないか。

軽く溜め息をついたあと、私達はサルワの書斎に入った。

アレスは、大きな本棚を調べていると、ある一冊の本を軽く押す。

すると、思い一昨日ともに、その大きな本棚は左へとずれた。

「やっぱり、ここか…」

「下調べはしていたのか?」

「まぁな、下調べしない探偵なんていない」

ここでは、さすが探偵だなと思うところだが、これもアレスの力なんだと、私はこの場で実感した。