あれから二日が経って、学校の復旧作業はまだ終わっていなかった。

そのせいもあり、未だに授業は開始されていない。

「はぁ、いつから授業が始まるんだ…」

私は、庭にあるベンチに座っていた。

あれから熱も下がって、いつもの私に戻った。

でも、変わったこともあった。

「あ、いたいた!ソフィア!」

近くでミッシェルの声が聞こえる。

私は、軽く手を挙げる。

「もう何処に行ってたの?」

「少し休んでただけだよ」

あれからのミッシェルは、私にとっての初めての友達となった。

私がまだ熱で寝込んでいる時も、毎日見舞いに来ていた。

「そうだソフィア!学校近くにね、新しく可愛いお店が出来たんだ!今度一緒に行かない?」

「時間があったらな」

「時間は作るの!」

ミッシェルは、私の手を取る。

「ソフィアと今まで遊べなかった分、いっぱい遊びたいし、色んなところに一緒に行きたいの!」

「わ、分かったって」

こうも熱心に言われると、断りずらい。

でも、今は時間がないんだ。

「あ、アレスくんだ!」

ミッシェルが指さした先に、女子に囲まれるアレスがいた。

「アレスくんって、王子様みたいに優しいよねぇ」

「……」

私は、その光景にイラついた。