「ほら、見えた」

水平線から、オレンジの炎がゆらめくように朝日が顔を出した。

それと同時に、暗い海岸線や砂浜、そしてソムチャイの横顔が明るくなってゆく。

「これ、実羽に見せたかった」

そう言うソムチャイの横顔が光っている。

私の大好きな笑顔で。

こういうとき、素直に感激して泣ければいいのに、と思う。
そうすれば、うれしさが伝わるのに。


なのに、泣けない。