話が終わって、わたしたち2年生と1年生のミニゲームをしろとのことだった。
「天田先生…やっぱ怖いね…。
わたし、天田先生のこと少し苦手かも」
「あははっ。 まあ最初はそうかもね?
でも、いい先生だよ〜?」
「そうなんだ!」
杏里に先生のことを聞いてみると、そう返ってきた。
まあ確かに面白い先生だもんなあ。
それに、優しいし。
でもやっぱり、あのガタイのいい見た目と口調が少し怖いんだよなあ。
「集合ー!」
実李が15人の1年生と2年生へ声を掛けると。
遠くにいた1年生はバタバタと走って集まってきた。
「これからミニゲーム始めます。
わたしたち2年生は、練習試合のポジションで。
1年生は、10分あげるから前半と後半に出るメンバーとポジションを決めるように」
「「はい!」」
「じゃあ、みんなで決めてね。
2年生は…作戦会議ってところかな?」
実李が笑顔で『解散』と言うと、1年生はすぐに丸くなってポジションとかを決め始めた。
わたしたち2年生もとりあえず集まる。
「ねー、蘭 見てよ!
男子、試合してるよ〜っ」
唯が蘭の肩をポンポンと叩いて、男子サッカーが練習をしているグラウンドを指を差して見ている。
「…あ……」
…城川くんだ。
向こうでもミニゲームをやっているみたいで。
普段は全然話さないのに、ここまで聞こえるくらいの声を出してる。


