【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー





嫌、がってたのか……。


それはきっと、やっぱり、俺と離れたくなかったから?そうだとしたら俺は、どれだけ沢森のことを……傷つけたんだろうな。


「でもある日、突然、転校に前向きになってね」

「……!」

「こんなに早くこっちに戻ってこれたっていうのに、今度は戻ってくることを嫌がるような素振りを見せたんだよね」

「そう、なんですか……」


それは俺が居るからだろうな……。


でもきっと沢森も、まさか俺と同じ高校になっちまうなんて思ってなかっただろうな。


「まあ、楽しそうに生活してくれてるならいいんだけどね」

「はい……」

「君も、仲良くしてやってね、恵梨と」

「……はい」