【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー





「……ありがとうございます」


ゴミを捨て終えると、沢森が俯いたままそう言った。


俺の事、嫌いなくせに。きっと顔もみたくないくせに、そういう所はしっかりしてる。


いっそのこと、罵倒してくれれば、諦めもつくかもしれねーのに。


「……どういたしまして」


参ったな。

沢森が転校してきてから、沢森への想いが急速に膨らんでいってる。





さすがに一緒に帰ってくるわけにも行かなくて、俺は一足先に家へと向かった。


そして、帰宅している途中。


「──木村君?」