【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー





ぎゅ、と睫毛を震わせながら、目を閉じた。


──これは、了承ってことでいいのか?


ああもうほんとに可愛すぎる。俺はにやける口元を隠さずに、もう一度、先程よりも少しだけ長い口付けを落とした。





俺達の交際は、そのまま順調に続いていき、気が付けば吐く息が白く染まる季節へと変わっていった。


中三の冬。──気が付けば、俺達に残された、中学校生活最後の季節の訪れだった。


その頃にはもう俺の進路も大分形になってきていて、明確な話し合いを沢森としたわけではなかったけど、沢森と志望校が違うのは確かだった。



校内でもトップクラスの頭の良さを誇る沢森と、中間をうろついている極々平凡の俺が同じ学校なわけもなくて。