タイミングが見つから無いとか、大嘘だ。 この状況に慣れてしまってる。心地よさを感じてしまってる。 沢森と付き合いはじめてからその気持ちは急速に変化していき、今では沢森が誰よりも何よりも愛しかった。 照れたように微笑む笑顔が可愛くて。 その優しい声に癒されてる。 別れるつもりなんて毛頭ない。 図書委員の当番になると俺達は、誰にも見えないようにこっそりと手を繋いだりした。 「木村君、好きだよ」 「……俺も」