女子ってこえーな、と昴としみじみ耽っていると、良いこと思いついた!と滑川が声をあげた。
「ね、その作業わたし達が代わってあげるよ!」
「え、俺も!?」
ぽん、と滑川に肩を叩かれた昴が、驚いたように声を上げる。
どうせそんな作業してないでしょ?とニッコリ微笑まれた昴はそのまま押し黙った。
……大方、外で追いかけっこでもして遊んでたんだろ。昴は目え離すとすぐ遊びだすから。
「でも俺なんかがいってもブーイング来そうじゃね〜」
「背が高い子が欲しいって謳い文句で誘ってるんだから、遠山君が来てブーイング出すような筋合い無いわよ」
もし文句言われたら私が言い返すから、と昴を宥める滑川。
もうどっちが男でどっちが女なんだか……。
昴も昴で、「滑川男前!今キュンとした!」とか騒いでるし。アホか。
冷めた目で昴を見つめる俺に、滑川が微笑む。
「だから、木村君は行きたいところに行きなよ!」
そう言ってくれた滑川に、俺もふ、と笑った。


