はあ、駄目だな俺。


どんどんどんどん恵梨の事を好きになっていって、止められなくなってきてる。


あんまり嫉妬ぶかいと嫌われそうだから、抑えてるけど。


じゃあとりあえずこれ、とスイカを押し付けてきた木村を、「ちょっと待って」と引き止めた。


──俺は真実が、知りたい。





カフェで木村が話してくれた真実は、思わず溜息をつきたくなるようなものばかりだった。


勿論、木村が悪いって思う所もあったけど、その大半には同情してしまう。


誤解されたまま好きな子に会えなくなるなんて、想像しただけで胸が締め付けられる。


なんか……、誤解のおかげで今俺が恵梨と付き合えてるからラッキーとか、もう考えられないくらいだ。


でも。