──そんなことがあった日から、二週間。
コンビニに行くといってでかけていった恵梨の家には俺しかいなくて、そんな時になったインターホンにため息をついた。
……タイミング悪いな。
そうは思いながら、無視することもできなくてドアを開けた先には、大ッ嫌いな奴の姿。
「土屋、渓斗……」
「何しにきたんだよ?」
呆然としたように俺の名を紡いだそいつを睨むようにしてそう訊く。
するとそいつも、まん丸にしてた目を眇めて、「お前には関係ねーだろ」と対抗してきた。
……関係ないわけ、無いだろ。
「……あのさ、もう恵梨に構うのやめてあげてよ」
はあ、とため息をついてそう言えば、「……は?」と怪訝そうに返された。
恵梨の為を思うような言い方をしながら、本当は自分の為の発言だった。
やめてあげてよ、じゃなくて、正しくは、やめろよ、が正解で。
……何、俺、怯えてんのか?


