【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー





──しかも。


「次が、最後の転校になるの」


追い討ちをかけるようなその言葉。


別に期待していた訳じゃない。

もしかしたらまたいつか、こっちに戻ってくるんじゃないかなんて、そんな都合のいい事。


だけどこうもあっさりと、細い希望の糸を絶たれると、俺はどうしたらいいのか分からなくなった。


「もう転校の心配がないなら、恵梨にとってはいい事……だよな」


自分に言い聞かせるように呟いた言葉に自分で傷付く。


俺とはなれることが恵梨の最善だなんて信じたくなかった。


でも、恵梨は。