【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー





意外にも、俺の事を呼び止めたのは土屋の方だった。


「…え、何?」


若干戸惑いながら尋ねると、「あのさ」と土屋が口を開く。


「明日暇?」

「……は?」


いきなり何言ってんだこいつ。


「明日暇?」


もう一度、先程と同じ質問を投げかけてくる土屋。


「……暇、だけど」

「じゃあ明日、会おう」

「……え?」


……さっきから一体、こいつは何を言ってるんだろう。


こんなのただの友達同士の約束じゃねえかよ。


土屋と友達?……うわありえねえ。ぞわぞわする。


ぶるりと身震いしながら、俺は土屋の真意を探ろうと土屋を見る。


けれど土屋の瞳はどこまでも真っ直ぐで曇りもないから、純粋に俺に誘いをかけてるんだと思った。


「……一応聞くけど、俺とあそびたいとか──「そんなわけないだろ」」


……ですよね。