私は外へと飛び出した。 いままで気づかなかったけど、もう深夜らしく見張りの人は居眠りしてた。 私は病院の前の道路に出て、キョロキョロとあたりを見渡す。 私の携帯。もう。誰かに買われちゃったかも。 あんな素敵な携帯だもん。誰だってほしいもんね。 でも、だめ。 あれは私の携帯だから。 私だけの携帯だから。 誰にも渡したりはしないよ? そう、誰にも。