君の世界からわたしが消えても。


 緩む頬を引き締められずにいると、またもや隣から視線を感じた。


 不思議に思いつつ顔を向ければ、イチにぷいと目をそらされてしまった。


 ……なんだろう。


 やけにイチから見られている気がする。


「どうしたの?」


「……別になんでもねえよ」


 首を傾げて聞いてみるも、そっけない返事。


 わたしの頭を撫でていたカナもそこから手を離して、きょとんとした顔でイチを見ている。


 ふたりの顔を交互に見やっていると、カナと目が合った。


 どうしたんだろうねとアイコンタクトをとっていると、またもやジトリとした視線が突き刺さる。


 ……なんだかいたたまれない雰囲気。