ここ最近の時間の流れはとてつもなく早く過ぎ去っているようで、少し怖くなる。
止まっていた時間が急に流れ出して、体がついていくのがやっとのようにも感じる。
せき止められていたいろんな感情が内側から溢れ出るし、カナが眠りについていた時とは違う不安がいつでも付きまとう。
……正直、わたしの心は休まる暇がない。
胸できらめくミヅキのペンダントは相変わらず光を受けて輝くけど、唯一変わらないのはそれだけなのかもしれない。
バッグの中に入ったクッキーも、イチの笑顔も、カナも。
全てが変わって、あの頃に返れる日は二度と来ない。
ミヅキがいなくなってからやっと心の傷も癒え始めた矢先、起こってしまった悲劇。
ミヅキにもカナにも罪はない。
だけど、恨みたくなってしまうくらいに苦しいのが、本音だった。
「あれ、美月?」
後ろから聞こえた声にはっとして、小さな手鏡をポケットに押し込んで振り返ると、そこにいたのはカナとイチだった。
慌てて笑顔をつくったけれど、それはものの数秒で崩れた。
目の前の光景に、わたしは口をぽかーんと開けて驚くことしかできなくなったから。



