君の世界からわたしが消えても。


 本当にみんなどうしちゃったんだろ?


 そう思っていると、ヤジが飛んだ。


「お譲ちゃん、やるねー!」


「仲良しだなあ!」


 ん? なんていうか、これは冷やかし?


 なにに対して言われているのかわからないわたしに、大部屋のおじちゃんたちはさらに騒ぎ立てる。


 本当に元気な人たちだ。


 でも、どこかしら悪いから、入院してるんだよなあ……。


 そんなことを考えたら急にテンションが下がった。


 で、視線を落としてから、気付いた。


「……なんでそんなに顔赤いの?」


 なぜか耳まで赤くして、わなわなと震えているカナに。