この家に越してきて
一週間が過ぎようとしている。

寝る時は別々だけど
それ以外は、ほぼ
テレビしかないリビングで
毛布を床に敷き
2人並んで座り
時折、総一の気分でキスを交わし
のんびりとした空間の中過ごしている。


「そろそろ腹減ったな・・・」


「あ、じゃあ
私、何か作る」


「作るって・・真弓作れんの?」


「普通程度なら・・・」


「じゃー、真弓を信用して
ちゃんとした道具と材料でも買いに行くか」


「うん、あ・・・でも・・」


またお金かかる・・・


ただでさえ、この家の家賃とか
家具とか相当な金額を総一に出してもらってるのに
また・・・


「ガキが金の心配すんなよ」


まるで私の心を見透かしたように
そう言うと上着を羽織った。



「ほら、何してんだよ?
行くぞ?」


「う、うん」


総一に促されるように
上着を着て
車に乗り込んだ。