【短編】いつからか俺たちは。




純粋に隣で想い続けたってきっと叶わない。

ほんと自分でも酷い奴だと思うよ。





「そんなこと言わないで…っ!晃夜までいなくなったら、私…私っ」





そう叫びながら今度は菜月が抱きついてきた。

そんな菜月の頭をそっと撫でる。



ごめんな、酷いこと言って。

ごめんな、俺は菜月がこう言うって分かってて言ったんだ。




「どこにも行かねぇから…っ」





こんなに好きなのに、どこに行けって言うんだよ。

俺が菜月なしじゃ生きてけねぇよ。