隣からアイツの声が聞こえた。 そりゃ、隣の席だから当たり前なんだけど…………。 『Aだよ、そっちは?』 『はっやっとお前と離れられるぜ』 ふーん、Bか。 『は?つーかそれこっちのセリフだし』 『お前と離れられるとかせいせいするわ』 『そりゃー、もーいい加減飽きたし』 『んじゃ』 『じゃね』 ………これが、アイツと話した最後の会話だった。 アイツと離れられて嬉しい気持ちもあるけれど、隣の席の人が変わり、私は少し違和感があった。 私がこの違和感の正体に気づくのは、もう少し先の話。