本当の友達












「美玲、おつかれ!」


「ゆかり……………お疲れ様。」


「よかったじゃん!成功して!」


「うん……………」


失敗は、しなかった。


成功、したはずだったのに。


どうしてこんなに心がモヤモヤするんだろう。


「あ、のさ……………」


「ん?なに?」


「ご、めん………なんでも、ない……。」


話そうと思っても、喉に何かがつっかえたかのように言葉が出なかった。


予餞会は、楽しい行事、のはず。


主役は3年生でも、私達だって、きっと楽しいんじゃないかって。


私でも、楽しめるんじゃないかって。


あぁ、期待なんてしなきゃよかった。


やっぱり神様は意地悪だ。


クラスで孤立している私に、"楽しみ"なんてくれないんだ。


必要とされてない私に、"楽しさ"なんてくれないんだ。