「美玲、放課後は生徒会室に集まるから、よろしくね。」


「あ、うん。わかった。」


ゆかりだけだよ。


私と、普通に接してくれる人。


部活の時は、私から話しかければ返してくれる。


小桜さんは相変わらず無視をする。


もうどうにかしようとも思わない。


このままでいい。変わらなくていい。


大事になるくらいなら、私が耐える。


それがきっと、一番いいと思うから。












「美玲、生徒会室行こう!」


……………え?


ロッカーで荷物の整理をしていると、ゆかりが横からそう言った。


「あ、うん。今行く。」


無表情で返したけど、本当はとても嬉しかった。


話しかけてくれたこと。


私のことを覚えていてくれたこと。


とても、嬉しかった。


話しかけられるなんて、一体いつ以来なのかな。