『全然、悪いと思ってない感じがするんだけど』
『悪いと思ってるよ』
『どこが?』
『どこがって………じゃぁさ、どうすればいいわけ?』
『………そんなこともわからないわけ?』
どうして。どうして。
溜め込んでいたもの逆流してすべて莉乃ぶつけてしまう。
本当はそんなことを言いたいわけじゃないのに。違うのに。
ただ、知りたいだけなのに。
──私のことが嫌いじゃないなら、
どうして裏切ったの?
この、ことを──────。
『もう知らないから。』
その言葉を最後に、私はlineを閉じた。
もう二度と開くつもりもなかった。
つぎの日、私は莉乃と一緒に登校しなかった。
あんなことがあった翌日、会う気にもなれなかった。
学校に行けば、顔は見る。
なら、話さなければいいだけ。