そんなのは、嫌だ。
なんとかしてこの状況を変えたい。
でも、どうすれば?
わから、ない────。
*
「おぉ!千波とゆかり当選したんだね!」
「あたし千波に入れたんだ~!」
「あたしも!」
気がついたら、選挙も終わっていて。
時が過ぎるのははやいと改めて実感した。
先日行われた、生徒会役員選挙。
当選した者は喜び、落ちた者は悲しむ。
私は選挙管理委員という立場だったから、開票したのは私だ。
そのときわかった。この選挙で当選した人は、皆の好感度が高かった人達だと。
落ちた人達は、皆少々陰口を叩かれている人が多かった。
隣のクラスの小桜 幸夏(サヤカ)と、千里。
この2人が落ちた理由は、恐らくそれであろう。
小桜さんは、元々口がきつく、皆から目の敵にされることが多かったらしい。
千里は、思ったことをなんでもいう性格からだろう。
2人とも、似ているのだ。
仕方ないか、と私は小さくため息を漏らす。