「え~と、次は…」


誰かの視線が、私に向いた。きっと、それは小桜さんだ。


「はい!紗英ちゃん!どーぞ!」


列の端にいた私を飛ばして反対側の一年に回した。


わかってはいたことだけど、実際目の前でされるとかなりきつい。


一応今は休憩中のため、音は出せない。


やれることといえば…楽譜を見直したり、水筒を飲んだり。それくらいしかない。


このしりとりの時間はかなり長く続いて、私にとっては拷問そのものだった。


中学組のパート練習が終わると高校生と中学生の同じパートのメンバーでの練習があった。


小桜さんとは違う場所で練習できるので、私はすごく安心して参加することができた。