─ドン
─ドンドン
過呼吸になるかと思ったその時、花火の音が聞こえた。
…花火、だ。
ゆかりと見たかった、花火。
「美玲!すごく綺麗だよー!」
「うん、すごい…綺麗。連れてきてくれて、ありがとう。ゆかり」
私は上手く笑顔になれてるかな。
ゆかりにバレてないかな。
本当なら、誕生日で、
初めての友達との花火で、
すごくすごく楽しくて幸せな気持ちで花火を見れるはずだったのに。
こんなに綺麗で、素敵で、写真にだって上手く残せないくらい儚いものなのに。
どうして私はこんな気持ちで見ているの?
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