本当の友達



夕方、ゆかりのお母さんが家まで迎えに来てくれて、会場に着いたらブルーシートを広げて、屋台で買ったたこ焼き、唐揚げなどを並べた。


まだ花火があがってもないのに、既に楽しい…。


「あれ?美玲、スマホ光ってない?メールだったら見て大丈夫だよ?」


ゆかりに言われて確認してみると、メールBOXに新着メールが入っていた。


差出人に見覚えは無い…。誰?


迷惑メールかなあ。


以前にもメールアドレスが漏れたことがあって、その時は1日数千件の迷惑メールがきて、メアドを何度か変えたのだ。


「え?あ、ほんとだ。でも大丈夫だよ〜今日出かけること、親に話してあるから急ぎの用事はないと思う」


「そっか。それならいいんだけど」



なんだか、嫌な感じがする。
『誕生日おめでとう』という内容なら、メッセージアプリで送ってくるはずなのに、なんでメール??


ゆかりがスマホを持っていないから、極力1人で使わないように、急ぎの用事以外では触らないようにしていた。


もし触るとしても、2人で楽しめるようなゲームとか動画くらいだ。