会議室の奥へ入ると、そこは異様な空間で。
まるであらぬ疑いをかけられた人みたい。
顧問の川口は私と向かい合うように座ると、唐突に口を開いた。
「それで、なにされたんだ?」
いきなり「なにされたんだ?」なんて聞かれて、素直に答える純粋な生徒なんていないだろう。
まぁ、私もだけど。
川口を、私は信用していない。
「何って言われても、わかりません」
「嫌がらせを受けたんじゃないのか?」
「あれ、嫌がらせっていうんですかね?
私には当たり前の日常なので、今更ですよ」
“受けた”って、過去形じゃん。
あくまでも過去形なんだね。
現在進行形なのにさ。



