──早朝。
私は学校に1番に着いていた。
荷物はもちろん準備してある。忘れ物なんて絶対にない。
前日にちゃんと確認したから。
周りはずっとがやがやしている。私はその輪に入ろうとはしない。
朝早いこともあって、私の思考は半分くらい眠っていたからだ。
「美玲!おはよう!」
その声で、私の目はパチっと覚めた。
「あ、お、おはよう。」
「美玲のバック可愛い~!ピンクって美玲っぽいよね!」
「ありがとう!ゆかりのも可愛いね!」
ゆかりと話していたら、いつの間にか集合完了の時刻になっていた。
学年主任の指示で、班ごとに一列ずつにならぶ。
私とゆかりは別の班だ。
ジャンケンで負けてしまって、私はほとんど話したことのない男子と早苗と、全くといっていいほど話していない野山さんと同じ班になった。
ゆかりは夏貴と帆波がいる班だ。
私は今回、すべて希望していないものになっている。
たとえば、係だ。
私はもともと班長希望だったのだが、押し負けて、ファイヤー・美化係になった。
さらに、実行委員も。
本当はやりたかった。でも、最終的には萌花に決まってしまった。
そして、班。