リコーダーなら人並みにできるから、練習しなくても多分大丈夫。それよりも問題なのは麻衣だ。
麻衣はリコーダーが大の苦手であって、人並み以下にもほどがあるくらいだ。
きっともめる。練習中に。
そして、私のその予感は、見事に的中してしまったのだ。
*
「あれ、麻衣は?」
放課後。部活の時間にリコーダーを練習することになり、私は日直で少し遅れて音楽室がある階の4階に行った。
でも、何故かそこに麻衣の姿だけがなく、私は疑問に思った。
「麻衣なら隣の部屋で1人で練習してるよ。自分だけできてないから練習したいんだってさ。」
小桜さんが呆れたように言った。
私はそうなんだ、と納得し、自分も練習を始めた。
練習中、2人はずっと喋っていて、全く集中できなかった。
さらに小桜さんは私のほうをチラチラと細い目で見て、小声でなにかゆかりに耳打ちをしている。
……………うざい。すごくうざい。
練習してほしいんだけど。なに喋ってんの。



