本当の友達



……………あ、それはそうと。


はやくゆかりのところに行かないと、那美と一緒に教室に帰って行ってしまう……私を置いて。


「ゆかり、帰ろう?」


私は黒板を未だノートに写しているゆかりに言った。


「うん。ちょっと待ってね。」


私はいつも待つ。でもそれはもう当たり前のことになっていた。


那美は鈴と帰ったようだし、いらない心配だったのかな。


「お待たせ、じゃぁ行こう!」


私は休み時間や移動教室などのゆかりとの会話が好きだ。でも、それはとても限られていること。


部活でゆかりと会話することはほとんどない。だって、無視はまだ続いているのだから仕方が無いことなのだ。


実は麻衣はこの4月から吹奏楽部に入部したのだ。


そのおかげ……といったら変か。私は部活ではぶられることが少なくなっている。


小桜さんは麻衣をハブり、今まで無視していた私をその輪の中に引き込んだ。


でも、時には麻衣を輪の中に引き込み、私をハブるときもある。


……つまりは、誰でもいいということだ。