でも、私はとにかく居場所が欲しかった。
嘘でもいい。偽りでもいい。
移動教室のときだけは、1人になりたくなかった。
誰でもいいから隣にいてほしい。
だから、私はボカロを好きにならなくちゃいけない。
私は頑張ってボカロを研究した。
どんな曲の種類があるのか、どの曲が人気なのか。
その他にもいろいろと。
そのおかげで、私は昼休みも1人にならずに済んでいる。
こんなの、卑怯な方法なのかもしれない。
でも、こうしなきゃ、私は居場所を【創る】ことができない───。
なんて、私は無力なんだろう。
こんなことをしてまで、【友達】をつくろうとするなんて。
こんなことまでしないと、【友達】をつくれないなんて。
「美玲?どうかした?」
「あ、いや、なんでもないよ。」
私としたことが、ぼーっとしてしまったみたい。
ゆかりは私の考えていたことに気付かなかったようで、またボカロの話をし始めた。
「それでさ、この曲がすごく泣けるの!美玲聞いたことある?」
「うーん…悪いけど名前しかしならないなぁ。ごめんね。」
いや、名前すら知らなくて今初めて聞いた。
研究したとか言っても、ゆかりが好きなカ○プロの曲だけだから。



